群青日和

日記帳が欲しかったので作りました

0908

帰省、普段京都に住んでる私はいま名古屋にいる。

わたしの父方の祖母の話をしようと思う。わたしの祖母は最近落語家とデートにちょこちょこ行っている。これだけでも充分に何者だよ感を表せるのだが、わたしの祖母は少々クレイジーだ。

祖母は元々頭が良く、とても数学の出来る人だったので数学の教師を目指していたが次第に絵の世界に引き込まれて行き日本画の画家になった。若い頃は割と実績も残していたらしく、いまでは名古屋市内どころかきっと愛知県内の美術館なら無料で入れてしまう。そんな祖母は今絵の世界からは一線を置き、文章を書く人になっている。某有名雑誌や某新聞に不定期連載を持ち、ちょこちょこいい賞も取っているらしい。

祖母を見ていると普通の80歳くらいのお婆さんよりも元気でよく話すなあと思う。頭の回転もとても良く話も面白い、そのくせ口で話して表現しようとすると無駄なことや余計なことばかり言ってしまうので内心ハラハラするところ、散歩と称してとんでもない距離を易々と歩いてしまうところ、などなど書き出したら止まらないほどに。

わたしはそんな祖母が好きなので帰省すると必ず祖母の家に寄っている。わたしが来ると決まって祖母は、お仏壇にはきちんとお参りしなさいよ。と言うのできちんと言うことを聞いてから祖母と世間話をしながらお菓子やフルーツを貰う。お仏壇の奥の方には、必ずおこづかいが隠してあって、それも少し楽しみになっている。

けれどわたしはふと思った。もしかして祖母はおこづかいが無いと家にわたしが来ないと思っているのかな…?そんな事ない、わたしは祖母が好きなので毎回寄りたいと思っているのに。しかし生憎わたしは犬よりも感謝の気持ちを伝えるのが下手糞だ。人に思っていることを伝えるのがとても不器用なのでもしかしたら愛情が自分の想像よりも遥かに伝わっていないのかもしれない。

個人的に文章を書いて伝える方が得意だし、何なら絵でも描いた方が気持ちが伝わることもある。今日もお仏壇に供えてあったおこづかいのポチ袋を見ながら嫌なところも得意なものも遺伝するんだなあとふと思った。

名古屋は京都よりも蒸し暑いです